こちらのブログをご覧のお客様に、少しずつですが、私の職人としての生い立ちなどを、実話と回想を含めて物語として、書いてみたいと思います。
お話が、脈絡上前後することが多くなりますが、ご了承ください。
ホテルのパイルーム(パイ専用製造室)を専任で担当し始めたのは、菓子職人の仲間入りして5年目(昔のことなんでちょっと、あやふや)でした。
当時、冷蔵庫の中で、仕込み屋(ミキサー)から受け取った、パートアフィユタージュ(折りパイ用の生地)
強力粉 4800g
薄力粉 3200g
レモンジュース4個分
氷水3200ml
砂糖140g
塩100g
卵8個
溶かしバター800g
折りパイ用の成型バター16ポンド(450g×16本=7200g)
上記の二種類のバターは、合計が粉の合計と同量になります。
レモンジュースはペーハー値の関係から、延展性の問題から伸びをよくする効果があります。
こんな配合で、4つの塊のデトランプ(生地)に分割して成型していきます。今振り返ると、何にも考えずに、より多くのパイを処理したほうがうまくなるだろうという、力づくの考えから、目いっぱいやっていたのが本心です。
こちらの、
1、デトランプを2時間寝かせて、あらかじめ4ポンドのバターを25mc四方に伸ばして成型(座布団のような形に)したものを、包み込みます。
2、包んだ生地の内部の空気を両端をたたいて抜いていき、三つ折りを二回
3、さらに、2時間寝かせてみつ折りを二回、その都度折った回数を指の後でつけてゆきます。
4、ミルフュイのようなものは、3、の生地をさらに2時間寝かせてみつ折り2回、つまり合計6回目で作りたい鉄板の大きさに合わせたサイズ、厚み2㎜で、ピケローラー(ガラガラと呼ばれる釘がいっぱいついた穴あけ機)でたくさんの穴をあけて、さらに2時間寝かせて、窯屋(オーブン担当)に渡す、
折りパイを文字で解説してみました。
お客様が見えましたので、今日はこれまで。